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「御苗場Vol.16 横浜」を観て

CP+

この土日はパシフィコ横浜に入り浸っていた。
土曜日の午前中はCP+2015の企業ブースをあちこち見て回り、普段作品制作をしていて疑問に思ったことを直接企業の方に聞くことができてよかった。
その他、感じたことをざっと並べると、

・イルフォードブースでの根本タケシさんのトークが面白く、プリントの裏技がいろいろ聞けて勉強になった。うーん、僕はまだまだプリンターをおとなしく使いすぎている。もっといろいろ試して使い倒さないとなあと思った。
・エプソンブースでの北島敬三さんのトークで、多数の人々に自分の作品のアドバイスを受けるより、誰か一人この人だという人に継続的に観てもらう方がいい。でないと、いろいろな立場の意見を鵜呑みにしてぐちゃぐちゃになってしまう、というお話が印象的だった。あと、大きな展示会場だからといって自分のスタイル(出力サイズ)をやたらに変えてはいけないというお話にすごく納得。
・アワガミブースではMOTOKIさんの「SUMO」シリーズ迫力あったなあ。

CP+2015

そして、土曜日の午後と日曜日は御苗場をじっくり観て回った。
300近いブースがひしめき、すごい熱気。
いいなあと心が動いたものを並べると、

・福田陽子さんの味わい深い古本のポートレート。
・列車を滝と捉えた三橋康弘さんの着眼点。もっとバリエーションを観てみたい。
・本多俊一さんの手にしっくりくる和綴じのブック。
・社会的に関心の高まる事象を自分なりの解釈で表現しようとした田村翔平さんの挑戦心。

御苗場Vol.16横浜

そして、トークショーや表彰式でレビュアーの方々のお話を聴いて勉強になったことをざっと並べると、

・今回評価のポイントとしてひとつ鍵になったのは、”継続力”。小松整司さんもテラウチマサトさんも評価のポイントとしておっしゃっていた。
・テラウチマサトさんは、コンセプトの解説を聞かないと伝わってこない作品について問題提起されていた。確かに、コンセプトがいくら面白くても、写真(光画)がそれに伴っていないと空回りして全然響かなくなってしまう。
・小松整司さんは、被写体は二の次で、それよりも”作家の人柄を映し出すポートレート”として作品を評価するとおっしゃっていた。1年前に聞いたときはこの意味がよくわかっていなかったと思うが、今はすごくその通りだなあと納得できる。
・鈴木芳雄さんは、レビュアー賞に選んだ村山康則さんの作品を「現代美術の文脈にそっている」ことを1つ評価のポイントにしていた。具体的にどういうことだろう?もっと現代美術の文脈についても学びたいなあ。
・鈴木芳雄さんは、入力装置としてのフィルムカメラの利点をおっしゃっていた。不便な苦しみがあるからこそ、入力の質が高まることがある。全くその通りだと思う。
・テラウチマサトさんのトークの切り返しはやはり鋭い。なんとなくで終わらせず、リスナーの立場でクリアになるまで突き詰めてくださる。

CP+2015

ともあれ、今回御苗場に自分が出展しなかったのは、本当に悔しい。
継続こそ力なり。
次回の御苗場横浜はパシフィコから大さん橋ホールに移るそう。
大さん橋かあ。すごいなあ。パシフィコでなくなるのは寂しいけど。
1年後、そこでレビュアー賞を採ることを目標に突き進もう。

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