東京アートブックフェアを終えて
天王洲アイルの寺田倉庫で行われた「THE TOKYO ART BOOK FAIR(東京アートブックフェア) 2017」、4日間の会期が終わりました。
休日の貴重な時間をさいて作品をご覧いただいた方、ご感想いただいた方、どうもありがとうございました!
また、せっかくお越しいただいたのにも関わらず、入場制限により会場に入れなかった方々、本当に申し訳ございませんでした。
天王洲アイルという新しいアート地区での開催に挑んだTABF運営事務局、ボランティアのみなさま、いろいろ大変だったと思います。素晴らしい機会をつくっていただきありがとうございました。
とても面白かったと喜んでくださるお客さまがいらっしゃった一方、会場の特性により入場がスムーズにいかず、多くのお客さまにご迷惑をおかけしてしまいました。申し訳ございませんでした。
今回、僕は2月のグループ展「御苗場vol.20 横浜」で試作版を披露した『日がな一日、多摩川。』を完成させて販売しました。
1部制作するのに手作業で12時間以上かかってしまうので、値段をいくらにするか最後まで悩みましたが、今回は発売記念価格8,000円で販売を行いました(次に販売するときはもう少し高くなってしまうかもしれません……)。
7部制作したうち、会期中に2名、会期後に1名のお客さまにご購入していただきました(本当にありがとうございます!!!)。
僕自身としてもすごく気に入っている作品ですが、1部制作するのに結構な時間と集中力を要するので、今後はどこでどういうふうに展開していくか検討中です。
出版社へのアプローチや海外のダミーブックアワードへの応募なども模索しています。
良いパートナーと出会い、世の中の必要としてくださる人の元へこの作品の持っている“なにか”をお届けてしていければと考えています。
また、今回はPHOTO atlasの小林久人さんにお誘いいただき出展が叶いました。
素晴らしい機会をどうもありがとうございました。
総勢19名の写真家たち。静岡や名古屋、新潟、京都などあちこちで活躍されている方々が一堂に会する面白い経験でした。
今後ともみなさまのご活躍をお祈りしています。
そして今後の僕の活動について
さて、TABFが終わり、溜まってきていたものでいろいろバタバタしつつも、次のステップについてじっくり考えました。
そもそも僕はなぜ写真家としてアート作品を作っているのか。
いくつか理由はあるけれど、今強く思うものをざっと並べてみると……
- なにより写真を撮ることが好きだから。どんなに疲れていてもシャッターチャンスだと感じれば、無限のエネルギーが湧いてくるから。
- たぶん普通の人と比べて僕は変わっていると思う。変わっている人間が社会に与えることができるもののひとつとして、変わっている者にしか見えない“なにか”を人々に提示していくことだと思う。もしかしたら、その提示はすごくくだらないものかもしれないし、あるいは誰かの生き方が変わるほどのものかもしれない。そこになにか希望や使命感、挑戦したいという熱を感じるから。
- 世界はいろいろなもので縛られていて不自由だけれど、アートはそんな鎖をものともせず自由に飛んでいける可能性を秘めている。そこに憧れのようなものを感じるから。
……こう考えると、今回の僕の作品の価格は高かったなあと反省しています。
もちろん、あの作品は本当はもっと高く販売したかったのですが、作品を気に入ってくださって欲しいけれど私の予算では買えないと残念に思いながら諦めてしまわれたお客さまには申し訳なく思います。
僕が作品制作を通して目指すところは、やはりお金に余裕のある方だけでなく、例えば僕のように毎日のお昼代もコツコツ節約しているような方まで、いろいろな層の垣根を超えて、本当に必要としてくださる人に“なにか”を届けることだと考えているので、今後はもう少しお客さまが気軽に購入しやすいラインも検討します。
また、直接お会いしてゆっくりコミュニケーションがとれる空間で自分の世界観を提示し、継続的に発表していくことが重要だと感じています。
できれば、半年に1回くらいはこじんまりでも個展を開きたいなあ……。
そこで、来年2018年5月くらいに東京で個展を開こうと思います!
それに向けてZINEも作る予定です。
内容はほぼ決まっていませんが、ビビッと直感が来たのでたぶん面白いものが作れると思います。お楽しみに!
追記
2018年5月頃に個展を検討していましたが、代わりに3月の御苗場に全力を注ぐことにしました。
今一番大切なことは、作品を作り続けること。そして、良きアートディレクターやギャラリスト、編集者などのメンターと出会うこと。
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